“優待女子”小森美紀さんの投資ノウハウに迫るインタビュー前編です。小森さんのテクニックを参考に、優待ライフを楽しんでみてはいかがでしょう。
小森美紀(こもりみき)
個人投資家。東京都在住。父親の影響で高校生のころから株式投資を始め、現在は約100銘柄を保有している。
優待で太ったのなら、優待で痩せよう
――最近何か変わったことはありましたか?
少し前ですが、投資家の友人たちに会うたびに「太った」と言われていたんです。家に体重計も姿見もないので、自分では気づかなかったのですが、あまりにもそう言われるので気になって、総合メディカルホールディングス[9277]の株主優待で、ポイントをためて体重計をもらいました。それで体重を量ってみたら、それはそれはびっくりしてしまって……!
飲食系の銘柄が大好きで、株主優待券を多く持っているので、どうしても外食の機会が多くなってしまうんです。優待で太ったのなら、優待で痩せよう、と思って調べてみると、例えばファンケル[4921]や富士フイルムホールディングス[4901]の糖と脂肪の吸収を抑えるサプリメント、RIZAPグループ[2928]のプロテインなど、ダイエットに効果のある優待品がありました。今まで興味がなくて気づかなかったのですが、健康系の優待品は結構あるんですね。
それで朝食をプロテインに置き換えたり、サプリメントを飲んだりして、少しずつ痩せてきました。私、今〝優待ダイエット〟中なんです。
とはいえやはり飲食系が好きなので、相変わらず優待が使えるレストランにも行きます。最近は、毎度おなじみのクリエイト・レストランツ・ホールディングス[3387]が運営している「Mr.FARMER」では野菜中心のメニューが楽しめますよ。
また、最近の話題といえば、今年行われる東京オリンピック・パラリンピックも楽しみです。実は、ウエイトリフティングのチケットが当選しました!観てわかりやすい競技だし、屋内だから猛暑日でも暑くない。会場も都心なのでアクセスがよく、最高です。先日行われたラグビーワールドカップも、ゴールドウイン[8111]の優待でもらったユニフォームを着て盛り上がりました。
大きなイベントがあると相場に影響があるし、自分では買わないレアなものが優待でもらえる楽しみもあります。記念優待もあるかもしれませんね。また、外国人観光客が訪れて百貨店や家電量販店などの小売業が活気づくのではないかと思います。
スポーツに関心がなくても、楽しみ方は人それぞれ。私は〝にわかですらないファン〟ですが(笑)、東京オリンピック・パラリンピックを今から本当に楽しみにしています。
何も考えずに購入した銘柄ほど不思議とすぐ上がる
――投資銘柄を決めるときはどうしていますか?
以前は、『会社四季報』を長編小説のように1カ月くらいかけて読み込んでいました。成長率を知りたくて、数字を調べて自分で計算していたこともあります。何百銘柄も調べることに満足感を味わっていました。
子どもが生まれてからはそれほど時間がとれなくなったため、インターネットでスクリーニングをして気になった個別銘柄を調べるようにしています。また、「超増益」や矢印のマークをチェックしたりします。
私の今までの経験からいえば、『会社四季報』で探した銘柄は株価が上がるまでに時間がかかります。というのは、割安な銘柄を中心に探しているから。割安だと人気が出るまでが長いんですね。一方で、何も考えずに購入した銘柄ほど、不思議とすぐ上がることが多いものです。
株式購入時に重視するのは、やっぱり増収増益です。なかでも本業で利益を上げていることがわかる営業利益で見ることが望ましい。それが2ケタ増益であれば、なおうれしい。
投資を始めた頃は、資産がそれほどないため多くの銘柄を買えず、絶対に損を出したくないので、財務内容を最重視していました。安全そうな銘柄を慎重に選んでいたんです。今は1単元10万円以内の銘柄が多くなり、自分の資産も増えてきたから、値上がり益を追求してみようかな、というところです。
資産の状況やライフスタイルの変化によって、投資のスタイルは変わります。おそらく、ずっと同じ投資法をしている人はいないのではないでしょうか。正解は一つじゃない。性格や生活環境によって、人それぞれにやり方があっていいと思います。
記事の内容は原則として、2019年11月15日までに公表された情報・データを基に作成しています。また、保有株数や保有期間により優待内容が異なる場合があります。最新の情報や詳細についてはご自身でご確認をお願いいたします